ノートが日産悲願の「年間販売1位」になる意味

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2004年に誕生した初代ノートは、「マーチ」などと同じコンパクトカーではあるが、荷室部分がやや大きく、ステーションワゴンほどではないものの、幅広い用途で利用できる多目的車のような出で立ちである。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)の統計によると、ノートの販売台数は、しばらくトヨタ・アクアプリウスホンダ・フィットなどに続く上位5位前後を推移。トヨタ車の牙城を崩せずにいた。

 状況が一変したのは、2016年11月だ。ノートに「e‐POWER(イー・パワー)」という車種が追加されると、軽自動車を含めた販売台数で一気に1位へ躍り出た。日産車が1か月の販売台数で軽自動車を含めて首位となるのは、やはり、サニーで記録した1986年9月以来、実に30年2か月ぶりのことであった。

 2018年上半期(1~6月)の車名別新車販売台数は、トップ10のうち首位を含めた6車種を軽自動車が占めた。日産自動車の小型車「ノート」は4位に入り、軽自動車以外での首位を獲得。日産車としては1970年の「サニー」以来、48年ぶりの快挙となった。日産が狙うのは年間販売台数1位。それは、ブルーバード、サニー、マーチといった人気車種でも成しえなかった日産の悲願だ。ノートは、トヨタ「アクア」の激しい猛追を振り切れるのか。モータージャーナリストの御堀直嗣氏が解説する。